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ポラリスピケトラ

2016.06.29 (Wed)
バンドエイドエンドはバッドエンド


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ハッピーエンドとバッドエンド。
世の中の物語は、2つに分類される?
視点によりますね?
物語の終わり方は難しい。



割と、セリフで終わる物語が好きです。
川上稔との出会いは『風水街都・香港』ですが、最後はページぶち抜きで主人公アキラのセリフで終わるんです。
あれが好き。
知ってる人しか分からない・・・・・・。
そして知ってる人がどれだけいるのか・・・・・・。



あとは今は亡き人からの手紙。
ベタですが、「この手紙を読んでいるということは、私はもうこの世にはいないだろう」ってやつ。
そこで初めて明かされる、手紙の書き手の思いや事実。
手紙の読み手がそれを初めて知り、しかしもう相手はいないのでどうしようもなくて、その心情を想像して現実世界の我々は涙する。
卑怯な手と言えば、卑怯な手ですかね。
誰しもいつかは使ってみたいのでは・・・・・・!?
そんなことないか。



きちんと結末が明記されていない物語もありますね。
明記されていなくても、その過程が面白い作品もたくさんあります。



どうやら私は、ちょっとしたフレーズやセリフまわしを好きになることが多いです。
村上春樹や伊坂幸太郎が好き。
そして、なぜか頭から離れないのが、「走りのイメージ」というフレーズ。
『風水街都・香港』の何章かのタイトルだったかと思います。
今は手元にないので確かめられませんが。
どうして頭から離れないのだろう・・・・・・。



今日は疲れたので、とりとめもないことを書きました。



それでは、また。
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失踪宣告[全力⇔疾走] 目次

2016.06.29 (Wed)

順番にアップすると、一番上に来るのが最後になるので目次です。
別窓で開きます。


『失踪宣告[全力⇔疾走]1』

『失踪宣告[全力⇔疾走]2』

『失踪宣告[全力⇔疾走]3』

『失踪宣告[全力⇔疾走]4』

『失踪宣告[全力⇔疾走]5』

『失踪宣告[全力⇔疾走]6』




いろいろ手を加えようかと思っていたんですが、断念気味でアップします。
一度、一応は完成したものを大きく変更するのは無理でした。
誤字とかあるので教えて欲しい(直すとは言ってない


これは過去に書いたもので、今は物語を書いてはいないですが、一応でも書いた経験のある身からすると、どんな物語でもきちんと最後まで書ききっている人をとても尊敬しています。

失踪宣告[全力⇔疾走]6

2016.06.29 (Wed)
 先生の話を聞いた後、俺は屋上へ登ってみた。


 俺は、解を得るために先生を訪れたつもりだった。もし別世界へ移動してしまうということがあるのなら、元の世界に戻る方法だってあるはずだ。少しだけでもその手がかりをつかもうと思っていた。しかし、結果として分かったことはただ1つ。

 人間は分からないからこそ想像する生き物であるってことだけ。

 未来など完全に分かるはずもない。だから想像する。他人の気持ちなんて完全に分かるはずもない。だから想像する。俺も人間だ。いろいろな可能性を想像することができる。俺が解じゃないかと思っていたパラレルワールドだって、可能性としては残っている。パラレルワールドが実在に足るものであった方が、俺の気持ちとしては落ち着けたかもしれないくらいだ。いつの間にか、俺かあるいは叶はパラレルワールドへ移動してしまった。少なくとも俺に関して言えば、タイムマシンなんて使った覚えはない。と言いたいところだが、俺はタイムマシンがどんな形をしているのか知らなかった。まさか机の右側一番上の引き出しを開ければ、というわけにはいかないだろう。パラレルワールドを移動するシステムをタイムマシンと呼ぶのなら、俺がいつの間にかそれを使ってしまっていたという可能性もゼロではないのだ。まさか睡眠という行為が、それにあたるとでもいうのだろうか。人はみな、寝て起きたら別の世界へ移動している。

 夢というのは、パラレルワールドを旅してきた記憶なのかもしれない。


 実はこの世界はほんの5秒前に誕生したという考えがある。それ以前の過去の記憶は、世界誕生の瞬間に仕込まれたニセモノの記憶であり、その記憶のお陰で人は長く生きていると思い込んでいる。人はホンモノとニセモノの記憶の区別なんてつけようがないから、この考えは否定できない。今のこの世界は木曜と金曜の境界で誕生した。木曜以前の記憶はこの世界がつくり出したニセモノだ。しかし俺にだけちょっと違う、他の記憶とは食い違う記憶が埋め込まれてしまった。それにしたってやはり疑問は残る。なぜ俺にだけそんな記憶が与えられたのだろう。それに叶の存在が間違いだったなんて、思いたくもない。


 おそらくは、どの可能性をとっても疑問は残る。この場合、可能性とは仮説であり想像力だ。どの仮説でも、なぜという理由が説明できない。けれど理由なんてそんなものなのだとも思う。人間同士、それも同じ土台を有する人間同士でしか効力をもたない。仲のいい友人同士だって、相手の行動の動機が理解できないことなんてざらだ。動機を知っても、共感できないなんてことは往々にしてある。ましてやこの世界の意図を、俺が理解できるはずがない。世界は人間ではない。だけど今の俺には、気味の悪い生き物みたいに思えてきた。俺だけにその理解不能の敵意を向けている気がしてきた。それは自意識過剰な考え方だろうか。


■  ■  ■



 そこまで考えて、俺は空腹を覚える。彼女がいなくなったというのに、しっかりとお腹が空いてしまう自分の存在が、とても罪に思えた。


 いくら考えても埒が明かない。全てを説明する仮説などなく、分からないことだらけ。そしてそれは本質的な不可知ときている。しかし、と俺は再び思い至る。先生の言ったように、分からない分だけ選択肢は多い。どの仮説にしても、この事件の動機も方法も分からない。分かっているのは叶が消えてしまったという事実だけだ。それなら俺が自由に選ぶことができる。俺を除く全てから叶の痕跡が消え去ったと考えてもいいし、叶の存在そのものが幻で俺の妄想に過ぎなかったと考えてもいい。実は叶はどこかに隠れていて、世界が一丸となって俺を全力で騙そうとしていると考えてもいい。そもそも今この現実が夢だと考えたって誰も文句は言わない。実は夢オチが一番平和かもしれないくらいだ。しかし問題は、俺がこの現実(ユメ)から覚める方法を知らないことだ。覚めることのない夢は現実と何ら変わりがない。


 やはり決めるのは、俺なのだ。


 そしてもう1つ確実なのは、どうやったって叶に通じる道は得られそうにないということ。全ての仮説が等しい確率で存在して定まらない。仮説が定まらなければ、現状が定まらない。叶の存在の在り方が定まらない。俺の在り方が定まらない。叶との再会には全く見通しがたたないけれど、悲しむことができない。人の死に涙するのは、その人ともう会うことができないという未来を想像してしまうからだ。人は、今という現在から想定される未来に絶望して涙する。俺は絶望する未来さえもち合わせていない。



 手すりにつかまって目を閉じる。



 今の俺には打つ手が全くない。だけどもし叶と再開できるとしたら、きっとそれは公園。そんな気がしている。

 浮かび上がる情景。

 それは噴水のある公園。

 噴水を囲むようにいくつかのベンチがあって、俺はそこに一人で腰掛けている。繰り返しの水を眺めながら。足は組まずに深く腰掛ける。そしていつの間にか隣には叶がいるのだ。これ以上ないくらい自然に。まるでずっと一緒にいたかのように。俺はまだ、叶の方を見ない。叶もまだ、俺の方を見ない。そしてどちらからともなく手を繋ぐ。涙は流さない。あんなに、噴水が激しく祝福してくれているから。しばらく2人で噴水を眺めていると叶が口を開いてこう言うのだ。


『ねぇ。何だかこういうのって、いいよね』


 叶は今どこにいて、俺は今、どこにいるのだろう。


■  ■  ■



 目を開けると、空はいつの間にか夕焼けだった。グラウンドでは練習を終えたサッカー部員達が片付けを始めている。陸上部員達は水飲み場で列をつくっている。剣道場からは竹刀で打ち合う音がする。今日は野球部は休みみたいだ。屋上へ来たのは初めてだった。いつも自分が立っているグラウンドは、ここから見ると全然別世界だ。俺はグラウンドを見下ろす。しばらくそうしてから、今度は空を見上げてみる。グラウンドと屋上は別世界だ。だから空もきっと、こことは別世界だろう。俺は叶が空から見下ろしているところを想像してみた。案外、空も近いんだと気づいた。

 少しだけ。

 本当に少しだけ救われた気分になった。



 そういえば、『また明日ね』という叶からの最後のメールに、俺は何と答えただろう。ちゃんと『またね』と伝えただろうか。そもそも返信しただろうか。今となっては確かめる術は、ない。


 俺に必要なのは『おかえり』を言う忍耐だろうか。

 それとも、『さよなら』を言う勇気だろうか。

END.

失踪宣告[全力⇔疾走]5

2016.06.29 (Wed)
「パラレルワールド、ですか」


 翌日、俺は物理学準備室に来ていた。土曜日は午前中だけ授業がある。俺ははやる気持ちを抑えながらそれらをやり過ごし、最後の授業のチャイムが鳴るとすぐに教室を飛び出した。パラレルワールドの話をしてくれた教師に会う為だ。俺はその教師がパラレルワールドについて話しているのは覚えていたけれど、詳しいことは全く覚えていなかった。もう一度話を聞こうと思って、それを目の前にいる物理教師に伝えた。


「嬉しいですね。君が興味をもってくれていたなんて。だけど確か・・・・・・、あのとき君は寝ていましたよね?」

「あぁ、それは、まぁ、その・・・・・・」


よく覚えている、というかよく見えている。


「はは、せっかく来てくれたのに苛めてはいけませんね。申し訳ない。それで? パラレルワールドについてでしたっけ?」

「あぁ、もっと詳しく教えてくれ」


 この教師は30歳直前という年齢にもかかわらず、大学生のお兄さんといった感じの印象を与える。つまり教師の貫禄なんてありはしないのだ。怒っているところなんて見たこともないし、常に宙に浮いている感じで温和な人柄だった。それはもちろん長所でもあるのだけれど、生徒達に甘く見られる要因になっていた。俺を含めほとんどの生徒が、この教師に対して敬語を使って話しかけたりしない。まだ俺は先生と呼ぶからマシなほうだ。


「うーん、そうですねぇ・・・・・・。可能世界という概念があるのですが、ご存知ですか?」

「・・・・・・」


 俺は首を横に振る。


「あ、それがどうしたって顔をしていますね。これから説明しますから我慢して聞いていてください。誰しも、『あのときこうしていれば』と後悔したり、『これからこうなればなぁ』と夢想するものですよね。そのときに後悔する過去や夢想する未来というのは、もちろん自分の頭の中にしかない想像上のものです。可能世界というのは、その想像上の世界のことです。つまり『あのときこうしていた』世界であり、『これからこうなる』世界です。ついてきています?」

「・・・・・・よく分かんね」


 物理教師はわざとらしく一度、咳払いをしてから続けた。


「日々生活していると、いろいろな可能性があることに気がつきますよね。君が僕を訪れようと思わなかった可能性。君が訪れたものの僕が在室していなかった可能性。僕がこの学校の物理教師にならなかった可能性。君がこの学校の生徒にならなかった可能性。いくらでも思いつきます。無限にあると言ってもいいくらいです。そういった可能性が実現されていた世界たちを可能世界と総称するのです。君が僕を訪れようと思わなかった可能世界がある。君が訪れたものの僕が在室していなかった可能世界がある。僕がこの学校の物理教師にならなかった可能世界がある。君がこの学校の生徒にならなかった可能世界がある。可能世界の数も無限大と言ってよいでしょうね。可能世界の解釈にもいろいろありますが、今、僕と君がいる現実世界は、無数にある可能世界の1つに過ぎないかもしれないのです」

「ちょ、ちょっと待って。混乱してきた」

「うーん・・・・・・。それでは、もしもボックスはご存知ですか?」

「ドラえもんの?」


突然、身近な話題になった。


「そう、それです。ボックス内の受話器に向かって『もしも~だったら』と言うと、ボックスの外ではその『もしも』が実現されるのです。『もしも』というのは可能性ですね。もしもボックスは異なる可能世界間を移動する装置と言えるのです。ま、だいぶ大雑把な比喩ですが」

「あぁ、そう言われると何となく分かる」

「さらにもっと大雑把に言うと、可能世界の中でもちゃんと物理法則を考慮したものが並行世界、すなわちパラレルワールドです。うーん、やっぱり誤解を招きそうですね。どちらも同じようなものなのですが、可能世界は論理学や哲学における概念です。一方でパラレルワールドは物理学ですね。ところで、『タイムマシン』という映画をご存知ですか?」

「・・・・・・いや」

「タイトルの通り、タイムトラベルを題材にした映画なんですけどね。僕も細かい部分までは忘れてしまいましたが、主人公は大学の物理教授です。プロポーズしようとしていたまさにその日に、待ち合わせ場所にいた彼女が強盗に襲われて死んでしまうのです。悲しいですね。主人公は悲しんで悲しんで決心するのです。タイムマシンを作って過去へ戻り、彼女を守ることを。それからしばらくは食事をとるのも忘れるくらいの勢いで研究します。周囲からはあまりの悲しさからおかしくなっていると思われたりするのですが、それは今関係ないですね」

「・・・・・・」


まるで今の俺みたい、なのか・・・・・・?


「そしていよいよ主人公はタイムマシンを完成させてしまうのです。念願かなって例の日まで戻り、まだ生きている彼女を見つけます。現代から拳銃を持って過去へやって来た主人公は、待ち合わせの場所に先回りして強盗を退治します。無事彼女を守ることができた。と思いきや、待ち合わせの場所へ来る途中で、彼女はバランスを崩した馬車の下敷きになってしまうのです」

「また、死んだのか?」

「そうです。主人公は何度も何度もやり直します。しかし、彼女は何度も何度も違う状況で死を迎えるのです。過去は変えられない。彼女の死は運命なのだ。そう考える人もいるでしょう。しかし、なぜ過去を変えられないのかを説明することはできません。パラレルワールドという概念を用いれば、多少は説明できるかもしれませんね」

「・・・・・・どういうことになるんだ?」


 俺は、核心に近づいているようでいてはぐらかされているような感じに、焦りを感じ始めていた。


「そもそもタイムトラベルには、タイムパラドックスという問題がつきまといます。親殺しのパラドックスですね。ある男が過去へ戻って、自分を産む前の母親を殺してしまう。そうすると母親がいなくなってしまったのだから、男が生まれることはない。そうするとその男が存在していることはおかしいですね。かといってその男が存在しないのならば、その母親も殺されることなく男を産むことができるのです。男が母親を殺した瞬間に、論理が立ち行かなくなるのですね」


「先生、それがパラレルワールドとどう関係するんだよ」


焦りが怒りに変わりそうになる。


「関係するのです。タイムパラドックスの1つの回避法として。そもそもタイムパラドックスは、男を産んだ母親と男に殺される母親が同一であるという考えのもとにいるから生じるのです」

「そんなん当然だろ?」

「ニワトリとタマゴ、どっちが先か?」

「あん?」

「これも、タマゴを産むニワトリとタマゴから孵って成長したニワトリを同一と見るから矛盾するのです。矛盾しているように見えるのです、と言った方が正確ですかね。いいですか、ニワトリはタマゴから孵るし、タマゴはニワトリによって産み落とされるのです。タイムパラドックスも同じです。男を産んだ母親と男に殺される母親が別の存在であると仮定すれば、矛盾などありません。『男を産んだ母親』が男を産み、男は過去へ戻り、『男に殺される母親』を殺すのです。しかし同じ人物が1つの世界に同時に存在するのはよろしくない。そこでこう考えるのです。男が戻った過去は、男が元いた世界とは別世界、パラレルワールドであると。そこには『男を産んだ母親』はいません。男が殺すのは、パラレルワールドにいる『男に殺される母親』なのですから何ら矛盾はありません。つまりタイムマシンとは、異なるパラレルワールドを移動する装置ということになります」


少しだけ、分かった。


「もしもボックスみたいなものか・・・・・・」

「もしもボックスみたいなものです。可能世界と同じように、可能性の数だけパラレルワールドがあると考えられます。過去は変えられないという話に戻りましょうか。『タイムマシン』の主人公は何度も過去へ戻り彼女を救おうとしますが、その全てが失敗に終わります。主人公は彼女の死因を知っていて、その対策を施すのですが、ことごとく他の要因で彼女は死んでしまいます。パラレルワールドという考え方によれば、過去へ旅するということは異なるパラレルワールドへ移動するということですから当然ですね。ただ、何も彼女が死んでしまうパラレルワールドばかりへ行かなくてもいいだろうと思っていたのですが、最近思いつきました。死因は何にせよ、大雑把に分ければ、彼女はその日『死ぬ』か、『死なない』かのどちらかです。さらに大雑把に言えば、彼女の死因だけパラレルワールドがあります。イメージでの話になりますが、彼女が『死ぬ』世界の近くにあるパラレルワールドは、やはり彼女が『死ぬ』パラレルワールドだと思いませんか?」

「・・・・・・まぁ、確かに」


そうか? そうなのか。俺はよく喋る目の前の物理教師に呆れ始めている。


「もちろんパラレルワールド間の移動ですから、彼女が『死なない』パラレルワールドへ移動するにはもっとエネルギーが必要だ、なんてことは言えないのですが・・・・・・。ま、フィクションなのであまり細かく詰めても仕方ないですね」


 先生はそう言ったけれど、ここまで話しておいてまだ細かくないのかと辟易した。ようやく途切れたので、俺は、1つだけ質問をした。


「なぁ先生。大体のことは分かったんだけどさ。パラレルワールドってのは、タイムパラドックスを解決するために考え出されたもので、何つーかさ、その・・・・・・」

「タイムパラドックスの解決が本目的ではないのですけれどね・・・・・・。現実的ではない?」

「そう。だって本当にパラレルワールドがあるのかって分からないじゃん」

「その通りですよ。パラレルワールドの存在は観測されていませんからね。それに、もし実在していたとしても観測されるとは思えませんしね」

はぁ。


「じゃあどうしてパラレルワールドなんてあるかも分からないものについて議論したりするんだ?」

「それは、あるかどうか分からないからですよ」

「・・・・・・は?」

「分からないから想像するのですよ。もし人間に未来予知の能力が備わっていたら、人間は想像力もなく希望をもつことのできない生き物であったでしょうね。ま、その想像力が絶望や失望を引き起こしたりもするのですけれどね。はは、人生って困難ですね」

失踪宣告[全力⇔疾走]4

2016.06.29 (Wed)
 結果として、俺は茫然自失という言葉そのままに帰宅した。ブレザーを脱いでベッドに放り投げ、そのままその上に腰掛ける。ブレザーに皺がついてしまうなんて心配をする余裕なんてなかったのだ。



■  ■  ■




 俺は2限の後の休み時間に教員室へ行った。叶のクラスの担任に会う為だ。しかしその教師は、午前中は用事があって学校に来ていなかった。俺は昼休みに昼食もそっちのけで再び教員室へと足を運んだ。一体俺は今日、何度絶句しただろう。その担任の言葉に、俺はまた絶句せざるを得なかった。



『うちのクラスに森下叶という生徒はいないよ』



 出席簿を見せてもらったけれど、叶の名前はどこにも見当たらなかった。担任の先生をも巻き込むいたずらというのは考えにくい。だとしたら本当に、叶のことを知らないとでもいうのか。その後、陸上部の顧問や叶と交流のあった先生に話を聞いたけれど、反応はみな同じだった。



 俺は仮病を使って早退することにした。俺があまりにも必死にモリシタカナエという、彼らに言わせれば見たことも聞いたこともない人物を探し回っている様子は、既に多くの人に知れ渡っていたから早退は簡単だった。そして、そのままその足で叶の家へ向かった。叶の友人や教師たちが駄目なのだから、もっとよく叶を知っていて毎日接している人に会う必要がある。俺はそう判断した。過去に何度か訪れたことがあったので道には苦労しなかった。玄関のチャイムを押すと出てきたのは叶の母親。俺は彼女の言葉にやはり絶句した。


『どちらさまでしょうか?』


 もちろん俺は必死で説明を試みた。俺は叶の母親とは直接会ったことがあるのだ。


『うちには叶なんて娘おりませんが・・・・・・』


 しかし全く会話にならなかった。俺が説明の言葉を尽くせば尽くすほど、叶の母親は険しい表情になっていく。心の中を空しさが支配していく。それでも俺は諦めずに言葉を続けた。



 言葉が通じないということが、これほど孤独を誘うものだとは知らなかった。


 言葉が通じないということが、これほど恐怖を誘うものだとは知らなかった。


 言葉が通じないということが、これほど絶望を誘うものだとは知らなかった。



 俺も叶の母親も、同じ日本人で、同じ日本語を使っていた。叶の母親も聞く耳をもたないとう感じではなかった。親切に耳を傾けてくれていたと思う。だけどそれでも、通じなかった。


『・・・・・・警察を呼びますよ』


 最後には突っぱねられる形で扉を閉ざされてしまった。叶の母親が俺に向けていた目。俺はそれを見て、ようやく事の重大さを悟った。叶の母親は嘘を言っているわけでも冗談を言っているわけでもない。あの目は、本物だった。俺が今確信をもって正しいと言えるのは、唯一たったそれだけ。

 叶の母親は叶を知らない。


■  ■  ■



 どうやら本当にみな、叶のことを知らないみたいだ。それはいい加減に認めざるを得ない。もちろん全ての人間に確認をとったわけではないけれど、叶と関係がありそうな心当たりにはほとんどあたったはずだ。「みな」と近似してしまってもよいだろう。知らないというよりも、叶に関する記憶がなくなっていると表現した方が正しいだろうか。それに伴っておかしなことになっている。

 まずは俺が真穂と付き合っていることになっていること。

 そして叶の母親が俺のことをも忘れてしまっていること。

 俺と彼らの間で記憶が食い違っている。


 俺はもう一度、叶に電話しようと携帯を取り出す。着信もメールもなかった。俺は着信履歴から叶の番号を探そうとして、今日最大の絶句を味わう。


「―――なっ!?」


 叶からの着信履歴が消えていたのだ。自分で消した覚えなどない。昨日の朝は履歴一覧の一番上にあったはずだ。しかし今は、真穂の名前がそこにはあった。それだけじゃない。こちらから叶に電話した履歴もなく、叶からの最後のメールもなく、そもそも叶のデータそのものが俺の携帯から消えてしまっていた。


「これ、は・・・・・・?」


 俺は呆然と手の中の機械を眺める。間違いなく何かが起こっている。身の回りでは、おかしなことが相次いで起こっている。全てが叶に関係している。しかし俺以外に不審に思っている人間はいないようだ。現象は具体的なのに、何が起こっているのかが全く理解できない。


「くそっ!!」


 俺は携帯を壁に向かって投げつけた。嫌な音がしたけれど放っておいた。きっとその音は、俺自身の発した音でもあるのだろう。



 俺はようやく確信した。認めたくはないけれど、叶は、消えた。いなくなったのではない。いなかったことにされたのだ。そもそもこの世界に存在しなかったことにされてしまったのだ。だからみな、不審に思ったりしない。記憶がなくなったわけではないのだ。記憶を変えられているのだ。その主体は何か。人がカミサマと呼ぶ、人知を越えた存在でもいるというのだろうか。



 叶は何らかの方法で、この世界からドロップアウトしてしまった。能動的か受動的かも分からない。どちらにせよ、この世界に存在しない者の記憶は、この世界には必要ない。俺の記憶を除いて、全てが変更を余儀なくされた。真穂も友人達も先生も母親でさえも。お陰で俺は真穂と付き合っていることになったし、叶の母親と俺の接点は叶本人だけだったから、叶の母親は俺の記憶さえも失うことになった。



 なるほど、世界は着々と事後処理を進めているみたいだ。しかしなぜ俺だけがその処理から外れているのだろう。それとも、近いうちに俺も叶のことなどすっかり忘れてしまうのだろうか。明日には綺麗さっぱり叶のことなど忘れてしまって、何もなかったかのようにくだらなくはしゃいだりしているのだろうか。それだけは御免だった。だけど忘れないようにする努力など、どうやってするのだろう。名簿からも携帯電話からも叶の痕跡は消えてしまったのだ。叶という存在はもはや、俺の頭の中にしか残されていないのだ。


「・・・・・・」


 もしかしたら、こういったことは珍しいことではないのかもしれない。今この瞬間にも、どこかの誰かが消えている。けれど誰もそれを認識できていないのだ。矛盾という名の小豆を箸で1粒ずつ取り除くような、この世界の手際のいい調節のお陰で。俺は最後に残ったいたいけな1粒というわけだ。いつまで生き残っていられるか、不安で震えながら小さくなっている。



 あるいは全く逆で、俺だけがおかしいんだと考えることもできる。現状に違和感を抱いているのは俺だけなのだから、この可能性のほうがあり得るのかもしれない。あんまり俺がしつこく叶のことを探し回っていたら、そう思われるのも遠くない将来のことになりそうだ。だとしたら叶という人間に関する記憶は何になるんだろう。俺の妄想だとでもいうのだろうか。柔らかい髪も、真っ直ぐな瞳も、少し薄い唇も、転がるような声も、しなやかな指も、俺は何度も何度もあんなに近くに感じていたのに。


 今こそ、生身の叶を感じたい。

 そして、「私はここにいるよ」って教えて欲しい。

 叶、お前は今、どこにいるんだ。


■  ■  ■



 取りとめもないことをないことを考え続けた。それしかできることがないからだ。


 そして俺は、新たな可能性に気がついた。今までは叶がどこかへ消えてしまったと思っていたけれど、俺の方が別世界に来てしまったという可能性だ。ここは叶のことを知らない人達の世界だ。

 ここは叶のいない、世界だ。

 カミサマは俺に叶の記憶を残させていたのではない。俺を叶の存在しない世界へ送り込んだのだ。もしそうなのだとしたら、叶から見れば消えたのは俺の方。俺が感じている寂しさを、叶も感じているのだろうか。

 しかし、消えてしまったのが叶でも俺でも、俺が観測する現象は変わらない。すなわち、叶が消えてしまったということ。今はまだ、どちらが正しいのかなんて分かりようがない。もっと知識が必要だ。もっと情報が必要だ。


 別世界。異世界。

 似て非なる世界。


 少し前に似たような話を聞いた覚えがある。あれはそう、物理の授業中だった。昼食後の授業で、あまりにも生徒が眠ってしまっていたから教師が雑談を始めたのだ。何と言っていただろうか。もう少しで思い出せそうだ。もう少しで。


 デスクの上に放り出されていたノートを漁り、物理のノートを手に取る。最新のページから遡っていく。



 ・・・・・・数式の羅列。



 ・・・・・・くだらないラクガキ。



 しかし思い出した。このラクガキだ。

 球体が2つある。

 地球、か。

 それぞれの地球に、棒人間が1人ずつ。



「そうだ。パラレル、ワールド・・・・・・」

失踪宣告[全力⇔疾走]3

2016.06.29 (Wed)
 さらに翌日、金曜日。

 まだ、叶からの連絡はなかった。昨日の帰宅後にもう一度電話してみたけれどやはり出なかった。俺は朝のホームルームが終わるとすぐに、真穂のクラスへ向かおうと席を立った。すると担任の先生が教室を出て行くのと入れ違いで真穂がやって来るのが見えた。昨日といいタイミングのいい人だ。真穂は真っ直ぐに俺のところへ向かって来る。


「はい、あーくん。約束のお弁当」


 彼女は手に持っていた四角い包みを俺に差し出す。ブルーのバンダナで包まれていて、手頃な辞書くらいの大きさをしていた。俺は差し出された包みを条件反射的に受け取ってしまったものの呆然としていた。


「・・・・・・」


 斜め前の席に座る男子生徒が振り向いて、


「おい、愛妻弁当かよー。羨ましいなこのやろう」


 彼はいつも一緒に学食に行くメンバーの1人だ。彼の言葉に俺の周辺が冷やかしの声で騒ぎ出す。目の前の真穂は周りの反応に顔を赤くしながら、多少居心地悪そうにしている。一方の俺はといえば、この状況が全く理解できず思考停止に陥っていた。


「えっと・・・・・・、これは俺に?」


 やっとそれだけを口にする。


「うん、その、こういうの恥ずかしいんだからね。ありがたく食べてよね」

「おぉ、うん、サンキュー。・・・・・・じゃなくて、何で?」

「何でって、昨日あーくんが言ったじゃない。いっつも学食ばかりで飽きるから、たまには手料理が食べたいって。しつこく頼んでくるから、仕方なく作ったのよ」


 俺には全く心当たりがない。そもそもどうして俺が真穂に頼むのだろう。


「あー・・・・・・。心当たりがないというか、その・・・・・・」

「もう! 恥ずかしいのは私もなんだから誤魔化さないでよ」

「そうだそうだー。往生際が悪いぜ」


 周りは茶化してくるけれど、俺には本当に心当たりがなかった。そろそろ恥ずかしさに耐えられなくなったのか真穂は、


「じゃあ、私もう行くね」


 そう言って立ち去ろうとする。


「ちょ、ちょっと真穂」


 俺は引きとめる。未だに状況は全くつかめていないけれど、本題が残っている。真穂は今すぐにでも去りたいようにしながらも振り向いた。


「叶から連絡、あったか?」

「カナエ?」

「そう。・・・・・・ってか今日もやっぱり来てない?」


 なぜか、周りが急に静かになった。目の前の真穂は相変わらず首を傾げたままだ。


「えっと、何、それ?」

「え・・・・・・、何って。真穂と同じクラスのさ」

「・・・・・・。そんな人、知らないけど・・・・・・?」

「・・・・・・っ!?」


 知らないなんてあり得ない。一昨日まで一緒にいたし、昨日だって叶の話をした。だけど、目の前の女の子は嘘を言っているようにも、冗談を言っているようにも見えなかった。


「えーっと、何だかよく分からないけど、もう授業始まっちゃうから行くね?」


 何だかよく分からないのは俺の方だったけれど、それ以上何も言うことができず、真穂は不思議な顔をしながらも自分の教室へ戻っていった。俺は呆然としたまま席に着いた。斜め前の彼がまた振り向いて声を掛けてくる。


「おいおい、さっきの叶って何だよ」

「知ってるだろ? 俺の彼女で真穂と同じクラスの・・・・・・」

「・・・・・・お前さぁ、まさかフタマタでもしてんの?」

「・・・・・・はぁ?」

「だってお前、真穂ちゃんと付き合ってんじゃんかよ」

「ちょ、ちょっと待て。俺が? 真穂と? まさか!」

「こらこら、今更隠すなよ。誰だって知ってんぜ」

「・・・・・・」


 何かがおかしい。いや、何もかもが、おかしかった。彼に聞きたいことはたくさんあったけれど、授業が始まってしまったので俺達は会話を終えた。

 もちろん授業に集中できるはずがなかった。



■  ■  ■




 次の休み時間に、俺はいつものメンバーを集めていろいろなことを聞いた。もちろんこちらから根掘り葉掘り聞いたんじゃない。上手く誤魔化しつつ、俺にその記憶がないことは悟られないように。

 ひと月くらい前から俺と真穂が付き合っていること。

 それも告白したのが俺だということ。

 聞くところによると、俺はいくらか彼らの協力も仰いだみたいだった。俺には全くその記憶がない。みんなで俺を騙そうとしているのだろうか。そして俺がどんな反応をするのか、楽しんで見ているのだろうか。そしてそのうち叶からメールがくるのだろうか。


『ドッキリでしたー☆』


 叶と真穂とこの3人と、それから数人のクラスメイトの協力があれば実行できそうだ。いたずらにしては大掛かりだと思ったし、楽しみの為ならこれくらいしかねないとも思った。いずれにしても、この仕掛け人達は全くボロを出さない。俺は埒が明かないと思い、次の手を打つことにした。

失踪宣告[全力⇔疾走]2

2016.06.29 (Wed)
 翌日、木曜日。


 学校へ行くと叶が来ていないことはすぐに分かった。俺は叶とは同じクラスではないけれど、共通の友人が叶のクラスにいたからだ。1限の後の休み時間にその友人、真穂(まほ)がやって来て教えてくれた。真穂はさっぱりとしたショートカットで薄く髪の色を抜いている。女の子にしては背が高めで、綺麗な足をしている。本人も自信をもっているのか、彼女は制服のスカートを多少短めにしていた。


「ねぇ、あーくん。今日さ、叶が来てないんだけど」

「ん? そうなの? どうしたんだろう・・・・・・」


 先生にも休みの連絡は入っていないし、先の授業中にメールをしたけれど返信がないらしい。寝坊でもしたのだろうか。叶は朝に弱い。今まで叶は遅刻したことはなかったけど、ホームルームぎりぎりで飛び込むことは何度かやっている。特に今日は木曜日で、今週の疲労も蓄積してるだろうから可能性としてはあるかもしれない。俺自身も今日は少々寝坊して、ホームルームの終了間際に教室に飛び込んだくらいだ。さらに叶は、過酷なことで有名な陸上部に所属しているから疲労は俺以上だろう。


 ただ、叶の両親が放っておくだろうか。叶の母親はパートをしていて、週の半分は朝から出てしまう。しかし家を出るのは叶が出るよりも遅かったはずだ。自分が家を出るまでに娘が起きていなかったら、ちゃんと声を掛けて行くだろう。あるいは体の調子が悪いのだろうか。昨日はそうは見えなかったけれど。それに学校へ休みの連絡を入れていないのもおかしい。結局は考えていても分からないと思い、俺も叶にメールを送っておいた。そして送信完了と同時に、授業開始のチャイムが鳴った。



■  ■  ■




 何度も何度もまどろみながら、ようやく午前の授業を乗り越えた。たいしてエネルギーを使ったわけじゃないのに、お腹はしっかりと空いている。俺はいつも通りのメンバー3人に声を掛けて学食へ向かう。この学校はさほど生徒数が多いわけじゃないのに、座席の数が多いからゆっくりしていても十分座れる。俺達はくだらない話をしながら学食へ通じる渡り廊下を歩いていた。そこで、制服のズボンのポケットに入れていた携帯が震える。メールじゃなくて電話だ。ディスプレイを見ると真穂からだった。


「ごめん、電話。先行ってて」

「おう。席取っとくぜ」

「彼女からー?」


 俺は冷やかしの声の方は無視して、


「頼むわ」


 とだけ言って、今来た道を戻りながら携帯の通話ボタンを押す。そしてさっき昇ってきたばかりの階段の踊り場を目指す。


「もしもし?」

「あ、あーくん?」


 俺の携帯にかけてきた以上、俺が出るのが当たり前だけれど、第一声で確認するのが真穂の癖だった。


「うん。どうした?」

「まだ叶から返信ないんだよね・・・・・・。何か聞いてない?」


 そういえば、俺にも返信がない。授業中はまどろんで遅れてしまった分のノートを取るのに必死で忘れていた。


「いや、何も・・・・・・。じゃあ俺、後で電話してみるわ」

「うん、そうしてもらえる?」

「分かった」

「じゃねー」

「うん、また」


 俺は真穂が通話を切ったのを確認してから携帯を閉じる。俺は先に学食に行こうと思い、踊り場を離れようとしたけれど立ち止まる。いくら朝に弱いとはいえ、昼過ぎまで寝ているとは考えにくい。そうするとやはり体調が優れないのだろうか。だとしたらメールも返せないくらいに。もちろん気分が優れなくて眠っているだけという可能性もあるのだけれど、俺は少し心配になって叶の携帯に電話をかけることにした。ショートカットの為に、過去の着信履歴から叶の番号を探す。それは今の真穂の記録のすぐ下にあった。


 プルルルルル―――


 無機質な呼び出し音が2度、3度と響く。普段ならこのタイミングで叶の声が聞こえる。しかし今日は違った。コールが10回を越えても変化は現れない。俺は15回目のコール音を聞いてから、諦めて携帯を閉じた。



■  ■  ■




 午後の授業には睡魔は現れなかった。俺は平凡にノートを取り、時々隠れて携帯をチェックした。しかし、着信も返信も一向にない。叶は今までちゃんとリアクションしてくれる人間だったから、俺は何の動きも見せない自分の携帯に不安を感じ始めていた。ただ眠っているだけかもしれないとは思いつつも。教室は電波が悪いわけでもないのに、何度かメールの問い合わせすらした。電波障害でメールが届いてないだけという可能性に期待して。しかし結局、帰りのホームルームが終わっても叶からの返事はなかった。



 ホームルームが終わるとすぐに、俺は真穂のクラスへ向かった。木曜は部活がないので時間は空いている。そろそろ真穂のクラスに到着するかという時、ちょうど本人が教室から出てきた。


「真穂!」

「お、あーくん。叶、どうだった?」

「・・・・・・あの後すぐ電話したけど出なかった」

「そっか・・・・・・。う~ん、どうしたのかなぁ」

「・・・・・・」

「まぁ、一日だけ様子見てみよっか? 明日も連絡取れなかったら叶ん家行ってみるから」


そんな真帆の言葉で、心配ばかりが占めていた俺の心に少しだけ余裕ができた。考えてみたら、一日学校に来ていないだけの話なのだ。


「うん・・・・・・、そうだな」


 叶についての話はそれで打ち切って、俺達は帰ることにした。学校最寄の駅まで真穂と一緒に歩く。部活のない日はいつも叶と3人で帰っていたから違和感がある。ちなみに真穂は書道部の幽霊部員。基本的に1人で行動する人で、俺や叶以外の人と一緒にいるのをほとんど見かけたことがない。少数の人間と深く付き合うのが好きみたいだ。一方で、俺と叶は割と広い友好関係をもっていた。だから時には俺達3人と他の人を加えたメンバーで遊んだりするのだが、意外にも真穂は特に嫌な顔せずに参加するのだ。決まった人間とだけ付き合うというタイプでもないらしい。

 利用する電車が互いに逆方向なので、俺は真穂と駅のホームで別れた。

S.A.U

2016.06.28 (Tue)
隣のおばさんの口が臭い新幹線


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20160628-001.jpg

今日のビールは、コナブルーイングのレモングラス ルアウ。
コナブルーイングはハワイのビールメーカーです。
ルアウ(Luau)はハワイの言葉で宴という意味だそうです。
名前の通りレモン風味。
そしてほんのりジンジャーのフレーバーもあって、かなりさっぱりとしたビールでした。

私は明るい内からビールを飲むことはほとんどないんですが、このビールはむしろ明るい内に飲みたい感じです。








ROはやっぱり庭園通い。



20160628-002.jpg

最初は属性付与とか何もせずにやってたんですがダルい・・・・・・。
そして気が付く。



OPT支援があるじゃないか!



さっそくレインボー支援を受ける。
私は普段まったくOPT支援を使用しないので、コインは余っているのです。
貧乏性だからね。

そして支援のある期間はできるだけ支援を受けないといけないなって思っちゃう。
貧乏性だからね。



ギルメンに、久しぶりにレインボー支援もらったわ、って言ったら、



ギルメン「なぜにレインボー?」

私「や、庭園で属性付与欲しいじゃん?」

ギルメン「シルバーでいいしwwwww」

私「早く言ってよwwww」

ギルメン「ちゃんと調べなよwwww」



ごもっとも!
貧乏性のクセにちゃんと調べないっていう・・・・・・。



それでは、また。

誇り高き

2016.06.24 (Fri)
「楽にしてなよ。その方がきっと、上手くいく」


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まんもすぅ。さん、お疲れ様でした。



20160624-001.jpg

この・・・・・・繋がりは・・・・・・まんもすぅ。のもんだ・・・・・・!

私なんかよりもまんもすぅ。のほうが何倍も勇敢だったっ・・・・・・!!

















20160624-002.jpg

絡んだ期間は短かったけれども、あなたは紛れもなく、










20160624-003.jpg

誇り高き、マンモス、だったぜ!!




それでは、また。
縁があう、その日まで。

Hop Step JUMP!

2016.06.20 (Mon)
飛び越えた着地は両足で。
水たまりに映る空に、もう1つの世界を期待しながら。
もう長靴を履くことはなくなってしまったけれど、ちゃんと長靴を偲んでブーツを履くよ。





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長~いうえに、ROと関係ない。



aiharaさん、イヨシさん、機島さんと飲みに行ってきました。



前にも書いた通りなんですが、ROブログとしてaiharaさんのブログは以前から見てました。
お酒とか料理とかROと直接関わりのない記事も書いていて、そういう記事も楽しんで読んでました。

ある時期に、昔からの友人がブログを始めたとイヨシさんのブログを紹介されていて、毎日ではないですが見るようになりました。

またある時期に、文章合宿あたりで機島さんのブログを紹介されていて、毎日ではないですが見るようになりました。







私は子供の頃から、割と本を読むほうだったと思います。
きっかけはよく分からない。
両親も本を読むほうだったのだと思う。
赤川次郎とかたくさんあったのをほんのり覚えています。

遡っていって覚えているのは、ミヒャエル・エンデの『はてしない物語』。
図書館で借りたのだと思うけれど、とてもごつい本。
中世から出てきたような、魔法書みたいな本。
本の中のファンタジー世界を救うみたいな感じの話だったけれど、その本がまさに私が手にとって読んでいる現実世界の本と同じ装丁になっているというおしゃれな本でした。

子供の頃は、いわゆる剣と魔法のファンタジーを読むことが多かったかな。
シャーロック・ホームズシリーズも読んだなぁ。

今のように読むようになったのは高校時代からだと思う。
学校側からあれ読めこれ読め言われたので、夏目漱石は一通り読んだような気がする(まったく覚えてない!)。
村上春樹と出会ったのもこの頃で、『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』が好きでした。
ハムとキュウリのサンドイッチを作るのが上手な女性に出会いたいと思っていました。
色々なジャンルの本を読まされたので幅が広がったのかなと。
あとは哲学にも少し興味があったので、学校の図書館でそういった本をかじってみたり。



小説に限らずマンガでもそうかなと思うんですが、たくさん読んでいると自分だけの展開を夢想するようになりませんか。
主人公はめったなことで死にはしないですが、仲間が敵にやられちゃったりすると、自分の中でその仲間を助けるキャラを作り出してみたり。
しませんかね?
私はその辺りがルーツかと思うんですが、物語を想像したりしてました。
想像癖。
中学生の頃に、大学ノートに手書きで書いてみたことがありました。
数ページで挫折しましたがね。
これこそが黒歴史。



時はたって、自分のノートPCを入手して少しずつ日記というか思ったことを書くようになりました。
そのうちまた、物語のようなものを書くようにもなりました。
色々な物語に接していると、何かをはき出さないとやっていられないような気分になるのです。
夜、布団に入っても全然眠れないそんなときに、言葉にして出力しないといけないような気分になるのです。
それでもそれなりのカタチにしたのは2つくらい。
あとは良く分からない短い文章。
既にこのブログに載せたモノとしては、『熱帯夜』と『風の強い午後に』みたいな感じのやつ。
私にできるとしてもこのくらいじゃないかと思ってます。
物語も構成も展開もあったものじゃないけれど。








さて、前置きが長くなりました。
私も文章を書いていた経験が少しだけあり。
話してみたくなったのです。
機会があるなら、接してみたいと思ったのです。

昔、私をROに誘った友人がいました。
まだβ2時代で無料で、正式サービスになったら私を置いてすっぱり辞めていきましたが。
彼もまた、書く人でした。
私に『空の境界』を教えてくれた人でした。
社会人になってからはすっかり疎遠になってしまいましたが。



私は人見知りで口ベタですが、会ってみたいなと思ったのです。
また、書くことについて考えを持っている人と直接触れ合うのもいいかなと思ったのです。
色々考えてしまって、結局何もせずに終わってしまう(そもそも始まってない!)ことの多い私ですが、始めてみようかと思ったのです。

このブログを始めた頃みたいに、ちょっとの期待と大きな不安を抱いて。















場所は池袋。
最近はあまり行かないけれど私には思い入れのある土地で、駅周辺ならある程度地理も分かります。
集合は16時。
早いよw

aiharaさんとはブログでやり取りさせてもらっているけれど、イヨシさんと機島さんはそれもないわけで。
私はお酒の力を借りようと、1杯くらいビールを飲んでから集合場所に行こうかなんて考えてました。
16時だと私の知っているお店はまだやってないので諦めました。
コンビニでビールを買って歩きながら飲むという発想は私にはありませんでしたよ!

しかも当のaiharaさんが遅刻っていうね。
何のやり取りもしたことのないイヨシさん、機島さんのいるテーブルに向かう私。

お酒がコミュニケーションを円滑にする。

このことを今日ほど感じたことはありませんでした。
最初のビールが来るまでは私はしどろもどろしてましたが、その後は気をつかい過ぎることなく、気をつかわせ過ぎることなくだったのではないかと。
私の印象ですが。

その後、aiharaさんが登場。
改めて乾杯。
aiharaさんと機島さんがよくしゃべり、イヨシさんと私が聞いていることが多かったかな。
私はもともと聞いていることが多い(口ベタなので!)のでちょうどいいバランスでした。
質問攻めにされるわけでも、自分たちのことをたくさん説明してくるとかではなく、普通に飲んで話して。
前から3人で何度か飲んだりしているわけで、私には分からないネタとか話になったとき、こっちを向いてゆっくり説明してくれるイヨシさんの優しさが嬉しかったです。

ある程度お腹も満たされると始まる即興小説。
本当にやるんだ!
aiharaさんと私が話している横で、イヨシさんと機島さんはキーボードを叩く。
機島さんは夜勤明けで一睡もせず、しかも集合前に飲んできているということで途中からaiharaさんの膝枕で睡眠。
イヨシさんは小説を完成させる。
aiharaさんと私がそれを読ませてもらっている間に、途中までの機島さんの小説をイヨシさんが書き始める。

小説の作法。
書き方、物語の構成の仕方。
私はそういったものを知ろうと思ったことがない。
このブログでもそんなことを考えながら記事を書いたことはない。
むしろ、そういうものを知ったら、そういう読み方になってしまうんじゃないかと触れないようにしてきたくらい。
純粋に物語を楽しめないんじゃないかって。
純粋にって何だろうね。



イヨシさんと機島さんは否定した。
それでもちゃんと、小説は面白いよって。



私は1件のお店で落ち着いてしまうことが多いのでハシゴ酒は初めてでした。
結局4件。
1件目でビール4杯、次で2杯、その次で1杯、最後に2杯だったかな。
最後はグラスビールで、しかも水と一緒でしたが。
私はビール好きですがそんなにお酒に強くないので、ここまで飲んで潰れなかったのは珍しい。
適度に歩いたのが良かったのだろうか。
そして1件目では半分くらいの時間を寝ていた機島さんが、その後完全復活したのは凄い。









彼らは懸けている。
何をかは分からないけれどそう感じる。
時間なんてものは、誰でも懸けられる。
時間を懸けられない人は、諦めた人なのだろう。
私もそうだ。
物書きになろうと思ったことはないけれど、物語を書くことは諦めてしまった(初めから挑戦すらしてないとも言える)。
でも私は約束したので、それは果たすつもりでいる。



このブログに1つ、小説を載せます。
小説と呼べるのかは分からないけれど、気が向いたら載せてもいいなと思っていたものがあるので、少し手を加えて。
10年近く前に書いたもので、少し表現を見直したり、このブログ用に体裁を整えたりするくらいかなと。
なんて前置きをするとハードル上がりますね。
期待しないように。
私はやっぱり時間しか差し出せないかもしれない。
それでも何かを感じてくれれば。
私は3人と新しい出会いができて、たくさんのことを持ち帰ってきた気持ちでいます。



私が書く側に立たなくても、この集まりはまたやりたいなと思うのです。






その後、3人と別れ。
空はまだ薄明るくもない。
やたらとマッサージの勧誘をされ、かき分けながら1人、カラオケボックスへ。
始発電車が動き始めるくらいまでエンドレスで歌ってました。
いろいろなインプットがあり過ぎて、普段の生活からはかけ離れていて。
脳みそが興奮していて、休息を欲しているけれど眠れない。
興奮を、声にして吐き出すアウトプット。
歌って疲れた私は、ずっと眠りながら電車に揺られて帰宅しました。
帰宅即寝。
起きると15時でした。
次回は、私は終電で帰りますよ!



この週末も、クラフトビールのお店をハシゴしたりしたんですが、それはまた別のお話(コレ使ってみたかった!)。



それでは、また。
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